ミニマリストの定義は人それぞれかもしれませんが、ここでは断捨離的な考え、無駄なものを極力作らない、保有するカードは1枚、多くて2枚に絞る、そのための選び方を検討してみます。
日本では数多くのクレジットカードが発行されていて、気が向くたびになんとなく作ったらいつの間にか財布の中がパンパンで、しかも実際は殆ど使っていないようなカードが多々存在するような声をたびたび耳にします。
そんな状態では支出の管理が難しくなったり、ポイントが分散したりするというデメリットを孕むので、それらの問題を抱えている方も参考にしてください。
ミニマリストなら財布すら不要?
ミニマリズムを突き詰めるのであれば、財布自体が不要という方もいらっしゃると思います。実際筆者は財布を持たず、マネークリップで生活しています。
マネークリップはカード数が少ないので、免許証やキャッシュカードなどを含めて、あとどのくらいのカードを収納出来るのか、というところから逆算してクレジットカードを作るのはおすすめです。筆者は画像右のマネークリップ(STORUSというマネークリップで限度枚数は5−6枚程度)を使っていて、免許証と銀行のキャッシュカード、ジムの会員カードで3枚分のスペースを取りますから、持ち歩けるクレジットカードは1-2枚が限度という逆算が出来ます。
また、Apple Payやおサイフケータイ、Google Payを活用して、財布やマネークリップすら持たないという選択肢もあるでしょう(キャッシュレス後進国である日本においてはお札1枚すら持たずに外出するというのはまだリスクがあり、合理的な選択とも言えないかもしれませんが・・・)。
ミニマリストであればこれらのモバイル決済は必須でしょうから、モバイル決済における利便性も考慮してクレジットカードを選ぶことをおすすめします。
一例として、DinersClubカードはApple Payなどのモバイル決済サービスに登録できないためミニマリストには適しているとは言い難いです。
プラチナカード以上のステータスカードなら全て込みで1枚でOK?
「上級カードであるブラックカードやプラチナカードなら年会費と引き換えに必要な機能は全て兼ね備えているんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、1つのカードに国際ブランド(VISAやMasterCard、American Express、Dinersなど)は1つなので、どんなカードでも使えない場所は存在します。
世界で最も使われているVISAブランドのプラチナカードなら多くの場所で使えて、コンシェルジュサービスや各種保険付帯で1枚で済みそうなものですが、例えば日本でApple Payを使う場合、VISAブランドのクレジットカードは発行会社によって登録をしてiD払い、QUICPay払いでは出来ますが、オンラインで使えなかったりするなどといった制限があります。
高額な年会費を払えば、ミニマリストにとって嬉しい優秀なカードは存在しますが、それでも1枚で完璧なクレジットカードというのは存在しません。これは大前提として知っておきましょう。
ミニマリストがクレジットカードを選ぶ際の優先順位(まず諦めるべきなのはポイントや割引)
ミニマリストを貫く以上、物事に優先順位を付けて何かを切り捨てる必要があります。
そしてミニマリストがクレジットカードを選ぶ際には、ポイントや割引を捨てる必要があると考えます。少なくともクレジットカードを1枚しか作らない人はポイントや割引はほぼ諦めたほうが良いでしょう。
何故ポイントや割引を捨てるのかというと、クレジットカードのポイントや割引というのはカード会社が身を切って付帯しているサービスなので、殆どの場合、ポイントが付くカードはその他の保障が弱いというケースが殆どだからです。
2枚作ってもOKという方であれば、メインカードに加えて、最も支出がかさむ場所でお得になるクレジットカードを1枚追加で作るという形で対応することをおすすめします。
まず何よりも考慮すべきは使える場所やサービスの多さ、すなわち利便性、次いでカード会社の信頼度やショッピング保険などで、最後にポイントという優先順位にしないとミニマリストが作れるカードは存在しなくなってしまいます。
そもそもミニマリストの方は物をあまり買わないでしょうから、そういった意味でもポイントの優先順位を下げるというのは自然なことだと考えます。
ポイントカードも各スーパーなどが配布しているポイントカードは作るとキリがないので、ミニマリストを貫くのであれば、どこかで割り切ることが大切です。最近はdカードや楽天スーパーポイントカードなど、ポイントカード機能もスマートフォンに入れることが出来るので、それらに対応していないポイントカードは捨てるというのもありかなと。
年間数百円分のポイントか、利便性を選ぶなら、ミニマリストの方であれば後者を採るのではないでしょうか。
ミニマリストにおすすめのクレジットカード
あくまで参考程度ではありますが、ミニマリストの方が選んでも失敗が少ないであろうクレジットカードをご紹介します。
何よりも重視しているのは、カード発行会社の信頼性とサービスの幅広さ、それとカードラインナップ(ランク別)の多さです。カードラインナップが多いとご自身の年齢や環境に合わせて作り変えていくことも可能で長く付き合っていくことが出来ます。
三井住友カード
The ド定番。シンプルイズベスト。ミニマリストに1番人気が高い気がします。どこで出しても恥ずかしくない銀行系というのも大きい。
ETCカードや各種保険など必要なサービスは整っていますし、不正利用に対する検知などでも業界を引っ張っている存在であることは間違いありません。国際ブランドはVISAなので(MasterCardもありますが)、世界中で使えますし、WEBやアプリなどでも使えない場面は殆どないと言って良いでしょう。
デメリットは、ポイント還元率は高くないのと、Apple Payに登録してiDとして使うことは出来ますが、VISAブランドなのでWEB決済では使えないという点くらいでしょうか。
学生のうちは三井住友カード デビュープラスで社会人になったら通常の三井住友カード、三井住友カード ゴールド1枚で世界中で使えますし長く付き合えるでしょう。
25歳以下の方ならこちらのシンプルなデザインも登場したデビュープラスがおすすめ(若者向けの優遇があります)。
JCBオリジナルシリーズ
国際ブランドのJCBが発行するクレジットカードで信頼性も抜群のJCBオリジナルシリーズというクレジットカード。
こちらもETCカードや各種保険などは揃っているのと、さすが国産の国際ブランドだけあって優待店がスターバックス、Amazon、セブンイレブン、エッソモービルといった具合に幅広いのも特徴。
デメリットは、やっぱりJCBであるということ。国内では使えないことは殆どありませんが、欧米では日本人観光局が多いハワイなど一部の除くと使えるところはとても少ないです。国内利用がメインとなる人向けと言えるでしょう。
QUICPayを作ったJCBですからApple Payも当然OKです。
39歳以下限定のJCB CARD Wは最も新しく発行されたカードでどこで使っても還元率1%(他のオリジナルシリーズの2倍)で旅行保険も付帯しているなど魅力的なので、JCBオリジナルシリーズの中で一押しです。
JCBゴールド、JCBプラチナ、ブラックカードのJCB THE CLASSと長く育てていくことが出来るのも1枚集中型のミニマリストとしては嬉しいポイント。
ミニマリストがクレジットカードを絞ることのメリット・デメリット
最後にミニマリストの方がクレジットカードを絞ることのメリットとデメリットをまとめます。
ミニマリストがクレジットカードを絞ることのメリット
- 明細が1つだけになるので、支出の管理が容易。
- 1つのカードに支出をまとめるので上のクラスのカードを狙いやすくなる。
- 財布が軽い。
ミニマリストがクレジットカードを絞ることのデメリット
- ポイントや割引の取り逃しの可能性がある。
- 手持ちのカードが使えないかもしれないというリスクがある(VISAだとリスクは少ない)。
まとめ
現在はクレジットカードをスマートフォンに入れることが出来ます。なので、実際は1枚に絞らなくてもかさばることは少ないですが、上記の通り、明細や支出が複数に分散しないというメリットはとても気持ちが良いものです。
カード会社はそれぞれがライバルですから、うちにも入って!うちにも入って!という誘惑をばらまいているため、気付けば作りすぎて支出の経路が複雑になりがち。ミニマリストである以上、そのような誘惑には振り回されたくないですよね。
出来る限りシンプルに生きたいというミニマリストのあなたが「これだけ持っていればOK」と思えるクレジットカードを見つけてみましょう。そのために少しでも参考になれば嬉しいです。