初めてのおつかいは見ていて涙しますが、初めてのクレジットカード選びを失敗しても涙します。
作ったことがない方はもちろん、調べたこともない方は、納得して選ぶために、5分だけ頑張ってクレジットカードを作る際に必要となる基礎知識を身に付けてください。野球やサッカーを観戦する前にルールやチーム名を覚えるようなものです。それらの基礎を知らないと、自分が作ったカードがどのような位置付けなのかもわからず、次々と作り続けることになってしまいます。
主要なカード会社6社の特徴
クレジットカードはクレジットカード会社が発行しています。
カード会社毎に特徴があるので、まずはその特徴を簡単に知っておきましょう。まずは以下に羅列するメジャーどころの6社を知っておけばOKです。どのカードもCMを放映しているので、おそらく名前は聞いたことがあるはず。
初めてクレジットカードを作る方にとって大切なのは<カードごとの特徴>を知るよりも<カード会社ごとの特徴>を知っておくことだと考えています。なぜならカード会社が安心できる=どのカードを選んでもサポート体制がしっかりとしている、ということに繋がるからです。
なので、初めての1枚はマイナーなカード会社が発行しているものではなく、メジャーどころから選ぶのがおすすめです。使っている人がいないようなマイナーなものを選んでも、万が一の事故のときに全然電話がつながらないような会社だったり(会社が小さいためサポート体制が充実していない)、改悪(サービスが悪くなること)続きの可能性が高いなど、あまり良いことはありません。
VISAブランドの代表的な存在、三井住友カード
※こちらは旧券面です。
三井住友カードは三井住友フィナンシャルグループのクレジットカード。CMでの露出も多く、今ではVISAを付与されたクレジットカードの代表的な存在になっています。巷だとVISAカード=三井住友カードを指して使われることも多いですね(勘違いで、実際はVISAが付与されたカードは他にもたくさんあります)。
信頼性の高い銀行系クレジットカードの代表的な存在なので、三井住友カードシリーズならどれを発行しても店頭で出して恥ずかしくなく、初めてのクレジットカードにピッタリだと思います。
三井住友カードが発行している代表的なクレジットカード
三井住友カード、学生向けの三井住友カード デビュープラス、三井住友カード ゴールド、三井住友カード プラチナなどを発行しています。
日本発の国際ブランドが自ら発行するJCB
JCBのマークはお店などで見たことがあるはず。JCBカードは日本発の国際ブランドであるJCBが発行するクレジットカード。他のVISAやMasterCardなどは全て海外の企業ですが、JCBだけは日本企業です。
VISAは自らクレジットカードを発行しておらず、他社にライセンスを提供しているだけなのですが(eg.三井住友カード)、JCBは自らクレジットカードを発行しています。そんなJCBが自ら発行しているクレジットカードは<JCBオリジナルシリーズ>と呼ばれていて、信頼性、人気共に抜群のクレジットカードになっています。
こちらも当面国内利用がメインになるようでしたら初めてのクレジットカードに向いています。
JCBが発行している代表的なクレジットカード
JCBカード、学生向けのJCB CARD EXTAGE、JCB CARD W、JCBプラチナ、JCB THE CLASSなどを発行しています。
顧客満足度が高い楽天カード
楽天カードは言わずもがなCMで露出が高く、主婦でも学生でも作れることを連呼していることから多くの人が保有しているクレジットカード。どこで誰が調べているのかイマイチわからない顧客満足度では何年も連続で1位を獲得していることもCMで連呼されています。
楽天市場などの楽天のサービスではポイントが特に貯まりやすいクレジットカードです。ほぼ誰でも作れるので、初めてのクレジットカードというよりも2枚目のクレジットカードなどとしておすすめかも。
楽天カードが発行している代表的なクレジットカード
楽天カード、楽天ゴールドカード、楽天プラチナカードなどを発行しています。
国内最大のカード会社、三菱UFJニコス
三菱UFJニコスは国内最大のクレジットカード会社です。DCカード、MUFGカード、NICOSカードなどのブランドを運営しているのですが、これらのブランドは2021年までに統合することが発表されています。
規模こそ大きいものの、最近はあまり代表的なクレジットカードを発行していないので、初めてクレジットカードを作る方にはあまりおすすめしていません。
三菱UFJニコスが発行している代表的なクレジットカード
VIASOカード、DCカード、MUFGゴールドカードなどを発行しています。
ポイントに有効期限がない永久不滅ポイントが売りのセゾンカード
セゾンカードはクレディセゾンという会社が発行しているクレジットカードのブランド。
セゾンカードが発行しているクレジットカードの特徴は、貯まるポイントに有効期限がない永久不滅ポイントと、西友などで20日30日に5%オフになるという点。
永久不滅ポイントはポイントの有効期限を考えなくて良いため、初めてクレジットカードを作る方に向いている一方で、ポイントは貯まりやすくないため、割引目当ての方向け。
セゾンカードが発行している代表的なクレジットカード
セゾンカードインターナショナル、セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード、パルコカードなどを発行しています。
持っていたら自慢できる!?アメリカン・エキスプレス・カード
アメリカン・エキスプレスはJCB同様に国際ブランドであるアメリカン・エキスプレスが自身で発行しているクレジットカードです。
年会費が高く、ハイスペックなサービスを付帯しているので、芸能人なども多く保有しており、ステータス性が高いクレジットカードとされています。
最もランクが低いカードでも年会費がかなり高めなので、個人事業主で他のクレジットカードが作れないという方出な限り、初めてのクレジットカードとしてはおすすめできません。
アメリカン・エキスプレス・カードが発行している代表的なクレジットカード
アメリカン・エキスプレス・カード(グリーン)、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード、アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードなどを発行しています。
初めての審査とその通り方のコツ
筆者はネズミの心臓なので、初めてクレジットカードを作ったときにはドキドキしました。ですが、実際はクレジットカードの審査は作るカードさえ選べば緊張する必要なんてありません。
通常、クレジットカードの審査では、年収や勤務状況と、加えてこれまでのクレジットカードの支払履歴(きちんと支払いが行えているか)が見られます。初めてクレジットカードを作る方の場合、この支払履歴がないので、カード会社は審査に使う情報が足りません。なので、作れるカードは自然と絞られてきます。具体的には、いきなりゴールド以上のカードを申し込むことはやめておきましょう。
審査を軽やかに通過するコツとしては、クレジットカードデビューを支援してくれるようなクレジットカードや審査基準が低めの、もしくは、審査時に初めてであることを考慮してくれる(忖度してくれる)クレジットカードを作ることです。最初のうちは限度額は低めにはなりますが、初めての方でも問題なく発行してくれるカードは存在しています(詳細は以下の職業別の解説を参照してみてください)。そしてその初めてのクレジットカードを使い続ければさらに審査難易度が高いクレジットカードも作れるようになり、利用限度額も上がります。
初めて作る方は、下手にクレジットカードを使って、過去に未払いがあった人よりも発行しやすい立場であるということは知っておきましょう。
クレカの作りやすさ
過去に未払いがある人 < 初めてクレジットカードを作る人 < 何年もクレジットカードの支払いを滞りなく続けてきた人
なので、審査で臆する必要はありません。
(事例1)クレカを初めて作る学生におすすめの1枚と作り方
現在では半数以上の学生がクレジットカードを保有しているというデータが出ています。クレジットカードが作れるのは18歳以上ですから、多くの方が大学生、専門学校生のときに初めてのクレジットカードを作っているということです。
クレジットカード会社は学生には将来性も加味してカードを作って欲しいと考えているので、初めてのクレジットカードでも学生OKとされているクレジットカードを申し込めば、問題なく作ることが出来ます。というよりもたとえ使わなくても審査に通過しやすい学生のうちに作っておくのが賢い選択でしょう。
年収欄は0にして申し込んでもOKです。ただし、学生の場合、限度額は低めに設定されている点は予め知っておきましょう(10万−30万円)。
学生で初めてクレジットカードを作る方におすすめの1枚は三井住友カード デビュープラスです。
25歳までの年齢制限カードで、学生用も用意されています。銀行系クレジットカードを審査に融通が効く学生のうちに作っておくと何かと便利です。
学生のクレジットカードの作り方に関してはこちらにも詳細をまとめてあるので参考にしてみてください。
(事例2)社会人になってクレカを初めて作る方におすすめの1枚と作り方
高校卒業後、社会人になった方、学生時代にクレジットカードを作っておらず、社会人になってから初めてクレジットカードを作る方は、学生と違ってクレジットカードの審査で年収が考慮されます。
でも大丈夫。↑で説明した通り、これまでクレジットカードを使ってこなかったので、初めての場合はある程度作れるカードは絞られてきますが、いくら年収が見られるといってもあくまで参考程度で (審査と年収の関係性に関しての詳細はこちらで解説しています)、学生と同様に三井住友カード デビュープラスなどの年齢制限カードなら初めてのクレジットカードであることを考慮してくれて当然問題なく作れますし、通常ランクでも、例えば、三井住友カードやJCB一般カードなどなら初めてでも作れます。
ようするにゴールドカード以上でない限りほぼほぼ好きなカードを作ってOKですが、あえて1枚おすすめするとしたら、JCBが発行しているJCB CARD Wです。2017年に登場した新しいカードで、JCBが自ら発行しているカードなのでセキュリティやサポートなどの面は安心ですし、Amazonなどでポイントが貯まるので使うモチベーションが上がります。39歳以下という年齢制限カードなので、初めて作る方でも問題なく作れます。30代の方でもおすすめです。
新社会人のためのクレジットカードの作り方の詳細はこちら を参照してみてください。
初めてクレジットカードを作る方のためのロードマップ
- 初めてのクレジットカードを申し込み
- デビュープラスカードやJCB CARD Wなどがおすすめ。
- 初めての審査
- ちゃんと↑で挙げたようなカードを申し込めば、殆どの場合大丈夫ですのであまり恐れずに。
- 初めてのカード発行
- クレカを作ったらまずは裏面にサインをすることを忘れずに(サインをしないと店頭では使えません)。
- 初めて使う
- 最初はお店で一括払いをして試してみましょう。もし大きめの金額が不安なら、最初はコンビニなどで試してみても良いかもしれません。1万円以下ならサインレスで使えます。
- 初めて作ったクレジットカードを使い続ける(大体半年くらい)
- 引き落とし口座にはお金を入れて足りないことがないように気をつけましょう。初めてのクレジットカードはクレヒスを育てることが大切です。少額でも毎月使い続けることをおすすめします(クレヒスには利用額は載らないため)。
- 好きなカードを追加で作る
- 社会人の方なら半年−1年くらいクレジットカードを使い続ければクレヒスが貯まって銀行系のゴールドカードなども作れるようになっているはず。別にゴールドカードではなくても好きなカードを作れる段階です。初めてのクレジットカードで「足りないな」と思うような部分を補完してくれるクレジットカードを作ってみましょう。
- プラチナカードやブラックカードのインビテーションを受ける
- クレジットカードをカード会社の基準以上に使い続けていると、クレジットカード会社側から「プラチナカード(ブラックカード)を作りませんか?」という招待が来るようになります。必須ではないので、その時点で使っているクレジットカードと比較して、年会費の元が取れるようなた追加しましょう。
- 便利なクレジットカードライフを謳歌する
- クレジットカードは便利に使いこなすことが大切です。慣れてきたらただ決済に使うだけではなく、レストランでの優待や空港ラウンジなど、付帯サービスも含めて使いこなしていきましょう!