ゆうちょのキャッシュカードと一体化して使えるクレジットカード
JP BANKとはJapan Post Bankの略称で、ゆうちょ銀行のこと。郵政民営化の後に株式会社ゆうちょが出来て、その1年後にこのJP BANKカード(ジェイピーバンクカード)が発行されることが発表されました。上場もして日本トップの総資産額を誇る銀行となっています(世界10位)。
ちなみに、裏側で発行業務を行っているのは基本的に三井住友銀行やJCBカードです。なので基本的な年会費などは三井住友カード(国際ブランドがJCBのものはJCBカード)と似ています。18歳から29歳までの若者向けカードも発行しているのですが、入会3ヶ月までポイントが3倍というところまでそっくり。信頼性の高い三井住友やJCBカードのサービスですから安心ではありますが、独自にサービスを作って欲しい気もします(たぶんゆうちょは独自の発行ノウハウを蓄積している最中かと)。
年会費は実質無料で利用できます(下記詳細)。
発行 | 年会費 | 年会費無料条件 | 国際ブランド | 海外旅行保険 | 国内旅行保険 | ショッピングガード保険 |
---|---|---|---|---|---|---|
株式会社ゆうちょ銀行 | 1,350円 | 初年度無料。次年度からも年間30万円の利用などの条件を満たせば無料。 | VISA/JCB/MasterCard | 最高2000万円(自動) | なし | 年間最高100万円 |
還元率(%) | ポイントの種類 | ETCカード | 家族カード |
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基本0.5%(交換商品によって異なる) | JP BANKポイント(VISA/MasterCard)Oki Dokiポイントプログラム(JCB) | あり。年会費は無料。 | あり。初年度無料、次年度432円(条件次第で無料)。 |
JP BANKカードのカードラインナップ
JP BANKカードはゆうちょ銀行のキャッシュカードと一体化したものとそうではないもの、そして若者向けのALenteとゴールドカードが用意されています。また、国際ブランドはVISA、MasterCardとJCBでは性質が多少変わってきます。
以下の説明は通常のJP BANKカード(VISA、MasterCard)です。JCBのJP BANKカードは殆どJCB一般カードと同じなのでここでは省略します。
JP BANKカードのポイント制度
貯まるポイントは国際ブランドがVISA、MasterCardの場合はJP BANKポイント、JCBはOkiDokiポイント(JCBカードで貯まるポイント)。いずれも1,000円で1ポイントが貯まる形です。このJP BANKポイントは1ポイント1円というわけではなく、交換する商品によって還元率が変わってきます。
JP BANKポイント(VISA、MasterCard)の交換景品は以下の通り。
商品 | 交換レート | 条件 |
VJAギフトカード(VISAが発行するギフトカード) | JP BANK1ポイント=5円相当(還元率は0.5%)
| 国際ブランドがVISAのJP BANKカードのみ。 |
キャッシュバック | JP BANK1ポイント=3円相当(還元率は0.3%) | 国際ブランドがMasterCardのJP BANKカードのみ。 |
ANAマイルに移行 | JP BANK1ポイント=3マイル(還元率は0.3%) | ANAマイレージクラブの会員であること。 |
Tポイント | JP BANK1ポイント=4.5ポイント(還元率は0.45%) | Tカードを保有していること。 |
楽天ポイント | JP BANK1ポイント=5ポイント(還元率は0.5%) | 楽天に登録していること。 |
楽天Edy | JP BANK1ポイント=5円分(還元率は0.5%) | 楽天Edyを利用していること(カードやおサイフケータイで)。 |
ビックカメラのポイント | JP BANK1ポイント=5ポイント(還元率は0.5%) | ビックポイントカードを保有、もしくはビックカメラ.comに登録済みであること。 |
どれも特別に還元率が高いわけではありませんが、交換するなら還元率が0.5%になるVJAギフトカード(国際ブランドがVISAの場合のみ)、楽天ポイントあたりがオススメです。
ポイントUPモールが使える
三井住友カードと同様に、オンラインショッピングモールのポイントアップモールが使えます(VISA、MasterCardのJP BANKカードのみ)。
このポイントUPモールを経由してAmazonなどで買い物をするとポイントが2倍以上になるので、ネットショッピングを使う方なら使わないと損になります。
JP BANKカードの年会費の仕組み
年会費は、初年度は年会費無料で次年度からは1,350円。でも条件次第で次年度の無料にできます。
無料にするための条件の種類が豊富なので比較的簡単に達成できるかと思います。条件は以下の通り。
- 公共料金の支払いをJP BANKカードで支払うこと。
- ゆうちょ銀行の給与預入を使うこと。
- ゆうちょ銀行の年金自動受取りを使うこと。
- 1年間の支払いが30万円。
この中で2は従業員を雇っているような人じゃないと使えない、3も使える人が限られているのであまり使えない。
残るは1と4です。メインカードとして使うのであれば、4の年間30万円以上の利用で条件をクリアするのがオススメ。メインカードなら月々1−2万円の支払いを年間30万円以上の利用も可能でしょう。
公共料金の支払は以下のような支払いが該当します。
- メインカードとして使うのであれば、1の公共料金の支払いをJP BANKカードに設定するのが簡単。
- 水道料金(東京都水道局・多摩地区都営水道、横浜市水道局)
- ガス料金(北海道ガス、東京ガス、京葉ガス、東邦ガス、大阪ガス、広島ガス、四国ガス、西部ガス)
- 電話料金(NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル、KDDI、NTTドコモ、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ)
- その他(NHKの料金、新聞料金、国民年金の支払いなどなど)
JP BANKカードの各種保険制度
JP BANKカードは海外旅行保険が自動付帯で付いています(国内旅行保険はゴールド以外なし)。最高2000万円(賠償責任の場合、傷害死亡・後遺障害は最高1000万円)です。
ショッピング保険は年間最高100万円で購入日から90日間の補償です(1回あたりの自己負担額は3,000円)。
JP BANKカードのメリット、デメリット
JP BANKカードは確かに信頼性の高い良いカードです。さらにゆうちょ銀行を頻繁に利用しているという方には1枚のカードでまとめられるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
ただ、デメリットとして、その他の機能は殆ど発行元の三井住友カード(JCBブランドはJCBカード)と似ているので、ゆうちょ銀行を頻繁に利用していない方が作るならオリジナルの三井住友カード、JCBカードのほうがサポートなどの面でも信頼できるかなと思います。
JP BANKカードの作り方・申し込みフロー
- サイトから申込書請求
- 申込書には「印字申込書請求」と「入会申込書請求」の2通りがあります。印字申込書を申し込んだほうが、あらかじめ情報が入力された申込書が郵送されてくるので楽です。
- 各種情報の入力
通常のクレジットカードならここで申し込みが完了するのですが、その後、資料が送られてきて返送する必要があります(さすがゆうちょというべきか)。
- 送られてくる入会申込書を返送
- 記載に従って各種情報を入力、捺印、また、本人確認書類のコピーを同封の上、返送。
- 審査
- カード到着
- 入会申し込み書を返送してから到着まで1ヶ月強、とされています。発行までの日数がおっっそいです。民営化してもコレじゃお役所仕事じゃ・・・と思います。お急ぎの方は三井住友カード(最短翌営業日)にしましょう。
